まず、送られて来た苗をポットから出して土を落とし、接ぎ木部分のテープを取り除いて、水を張ったバケツに浸けておきます。
この水の中には、活力剤を入れています。

次に土の準備です。

バラは水はけ、通気性が良く、肥料持ちも良い弱酸性の土を好みますから、微塵抜きをした赤玉土と腐葉土を7：3の割合で配合してみました。
市販の用土なので肥料分がありません。
牛糞をベースにした堆肥を土の総量の10%ほど混ぜ込みました。
牛糞は、鶏糞などに比べると肥料分は少ないのですが、土の中の繊維質を増加させて、土の状態を良くしてくれるのです。

バラの細根は地表から25cmくらいのところまで伸びるので、深めの鉢に植え付けます。
口径30cm、高さ35cmの9号プラ鉢を使いました。

鉢底石を敷いた上に用土を山型に入れて、その上にバラ苗の根を広げるようにして置きます。
水はけを良くするために少し高植えにしたいので、接ぎ木部分が鉢の縁より少しだけ下に来るように高さを調節して、土をすき間ができないように水決めしながら入れていきます。

上まで土を入れたら、鉢をトントンして土を締めます。
土の表面がへこんだところには、さらに土を入れて平らにし、鉢の縁部分の土を中央に寄せるようにして、ゆるい山型にします。このとき接ぎ木部分は必ず地表に出ているようにします。

乾燥と寒さを防ぐため、土の表面に腐葉土でマルチングしました。

最後に水遣りですが、土全体に十分に水を行きわたらせるには、土の上から水を撒く場合大量の水を必要とするので、鉢の下に桶を置いて底面給水させたほうが簡単に効率よくできます。

十分に吸水させてから、鉢を西日の当らないところに置きました。
ここは毎日午前中だけ日光が当たります。
落ち着くまでここに置いておきます。

現時点では置き肥などはしていません。
鉢植えのバラは肥料をやり過ぎてはいけないので、3月の芽を伸ばすための追肥まで待ちます。

わが家の庭はハーブや野菜、果樹などあり、またこっちゃんも庭を歩き回るので完全無農薬です。
バラ科の植物は特に虫が付きやすく、うどんこ病や黒点病にかかりやすいですね。
対策としてはいろいろありますが、こんなものも使っています。

株式会社セリエが一昨年2月頃まで製造販売していた、「天然の力 DE 薔薇元気」と「漢方の力 DE 果樹元気」の既定量希釈液スプレーです。
バラに使うのは左の「薔薇元気」ですが、クララ、ニーム、ダイオウ、除虫菊などの天然成分を醸造アルコールで抽出したもので、植物自身の免疫力、自然治癒力を高め、害虫や有害バクテリアの活動を抑制するというものです。

一昨年始めにセリエに農水省の立入検査が入り、農薬取締法に違反する無登録農薬ピレトリンが配合されているということで、製造・販売中止になってしまいました。
ピレトリンは除虫菊（昔は蚊取り線香に使われていました）から抽出される成分で、殺虫効果はありますが、人間やワンコなど哺乳類の動物などには害はありません。
私は除虫菊を栽培して、園芸用の虫除けスプレーを作っていますが、特に問題はないです。

このスプレーは買い置きしていたもので、これを使い切ったらもう手に入れる方法はありません。
とても重宝していたので残念です。
今後はニームオイルや黒汁など、安全で効果のあるものを探して使っていこうと思います。

病害虫を農薬で予防することも決して否定するわけではありませんが、植物も人間と同じで、薬浸けでは健康とは言えないように思います。
わが家の庭は、害虫もいないけど、益虫もいない、そんな庭にはしたくありません。
健康で元気な植物を育て、虫たちとも共存できる、そんな理想の庭を実現したいものですね。

無農薬による病害虫対策は、ほかにもありますが、それはまた追々書かせていただきます。

昨日は注文していた春植えのハーブ苗が届きました。
これはしばらくはこのまま管理して、もう少し暖かくなったら畑に植えようと思います。

ツクシノイバラの植え付け♪